歯が直接の原因でないのに・・・・・・ - スタッフブログ

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2021/02/15
歯が直接の原因でないのに・・・・・・

院長の小川です。

今回は、歯が直接の原因でなくても歯が痛くなる病気についてお話します。

非定型歯痛」って何?と思う方も多いと思います。

つらい痛みが続くにもかかわらずいくら詳しく検査しても見つからない歯の痛みを言います。

歯痛には大きく分けると、虫歯や歯周病が原因の「歯原性歯痛」(歯科はほとんどこれですが)とそれ以外の「非歯原性歯痛」があります。

この「非歯原性歯痛」には咬筋など筋肉の過度の緊張による筋・筋膜性歯痛や、鼻炎や蓄膿(ちくのう)症などによる上顎洞性歯痛、耳下腺炎、顎下腺炎による唾液(だえき)腺炎による痛み、三叉(さんさ)神経痛や帯状疱疹(ほうしん)後神経痛による神経障害性歯痛、片頭痛等による神経血管性歯痛、狭心症などの心臓性歯痛、など他が原因でも歯痛はおこります。

このどちらにも当てはまらない、つまり口の中や体を調べても特定できない歯痛の場合は非定型歯痛の可能性が高いと思われます。

炎症や傷が無いのに痛覚をつかさどる脳内の神経ネットワークがストレス過去の不快な経験(例えば歯科治療の強いストレス)によって痛みを感じる通路が変化して起こるイレギュラーな痛みで気のせいではありません。

つまり非定型歯痛はストレスと密接な関係のある心身症の一種ともいわれています。

 ではなぜ、歯科治療がきっかけで非定型歯痛が起こることがありえるのかという疑問です。

「口」という器官を扱う歯科ならではの事情です。例えば手、足に髪の毛が触れてもどうってことないですが、口の中に髪の毛1本でも入ったら不快でなりません。

口の機能は非常に鋭敏な感覚をもった器官です。歯科治療ではそこにいろいろな器具を入れるわけですから「不安」「不快」が起こりやすく大きなストレスになる傾向があります。

このストレスによる耐性が強いか否かが非定型歯痛発生に関わると言われています。

治療の不安はスタッフに伝え納得してから治療を受けることがストレス軽減につながります。

不安なことがあれば遠慮なく歯科医師、スタッフにお尋ねください。

 

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