虫歯のリスクが高い飲み物? - スタッフブログ

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2021/07/26
虫歯のリスクが高い飲み物?

こんにちは、衛生士の山下です。

暑い日が続きますが、皆様体調等崩されてはいませんでしょうか。

今回は、『ステファンカーブ』について、お話させていただきます。
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ステファンカーブとは・・・
 
普段の生活では聞きなれない言葉ですが、お口の中のpHの変化を表したもので、虫歯の機序がとてもわかりやすく表した図です。

通常のお口の中の状態は、pH7前後で中性です。

しかし、食事をするとこのpHが低くなり酸性に傾きます。
 
お口の中のpHが低くなり酸性に傾くと、なぜいけないのでしょうか???

 

それは・・・

歯の表面を覆っている部分(エナメル質)は、pH5.5くらいから溶け出します。

これを脱灰(だっかい)』と言います。

虫歯は脱灰が続いて続いて続いて・・・起こると思ってください。
 
ですが、通常はpHが低くなっても、唾液の働きによって修復が始まります。

唾液には、酸性やアルカリ性などに傾いた状態を中性に戻す「緩衝作用」という働きがあります。

この緩衝作用により、エナメル質が溶けるまで酸性になったお口の中も、しばらくすると元の中性に戻ります。

さらに唾液中の成分が溶けたエナメル質の修復を行う『再石灰化』が行われます。

なので、歯は再石灰化が起こるのでむし歯になることはありません。

日々の生活で、私たちのお口の中は

食事をする」→ 「少し歯が溶ける」→「再石灰化で歯が修復される」→ 「再び食事をする」・・・
というサイクルを繰り返しています。

しかし、間食をしたりダラダラと食事をすると、どうでしょう。。。

図のように、常にpHが5.5を下回り脱灰し続けてしまいます。

食事をする」→ 「少し歯が溶ける」→「食事をする」→ 「少し歯が溶ける」・・・

唾液が中性に戻そうとしますが、中性に戻る前に飲食をしてしまうとこのようになってしまいます。
そうなると、
再石灰化で歯が修復されるのが出来ないので、むし歯が発生してしまうのです。

食事をとる時間やタイミングに気を配り、また、食べた後はしっかり歯磨きをしてpHをできる限り中性に保つように気をつけておくことが、

虫歯予防につながります。定期的な検診と共に是非心掛けていただくのがおすすめです。

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