歯石のお話 - スタッフブログ

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2021/10/11
歯石のお話

院長の小川です。

今回のテーマは、歯石ですね。
「毎食後、時間をかけてしっかり歯磨きをしているのに、すぐに歯石ができてしまう」という人がいます。
こうした「歯石ができやすい人」は、磨き残しがないようにチェックしたり、歯間ブラシを使ったりしていても、どうしても歯石ができるようです。一方で、歯磨きの回数や時間が少ないにもかかわらず、ほとんど歯石ができない人もいるようで、
ネット上では「小まめに磨いているのに歯石ができるとショック」「歯石ができやすい理由が知りたい」「歯石ができにくい人になれる?」など、さまざまな声が上がっています。 あなたは大丈夫? 歯石ができやすい場所 歯石ができやすい人と、ほとんどできない人とでは何が違うのでしょうか。 それは、唾液の量が多いほど歯石ができやすいです。

img-plague5.jpg そもそも歯石とは、『プラーク』とも呼ばれる歯垢(しこう)が、唾液中のカルシウムやリンと結合して固まったものです
。歯石は突然できるわけではなく、歯磨きができていない部分の歯垢に、唾液中のカルシウムやリンが沈着して硬くなり、地層のように積み重なっていくことでできます。 歯石ができやすいのは、歯と歯の間や、歯と歯茎の境目です。
特に、下の前歯の裏と、上の奥歯の頬側です。これはいずれも唾液腺の出口にあたるためです。
歯石を放置すると歯周病が進行し、歯を支える顎の骨が溶けていきます。一度溶けた顎の骨を元に戻すことは不可能です。
歯周病の多くは無症状で進行し、徐々に歯と歯の隙間が広がって歯がぐらつくようになる他、歯茎が腫れ、出血するようになります。口臭もひどくなるため、日常生活上でもデメリットしかありません。 歯石ができやすい人とそうでない人がいるのは残念ながらそれは事実です。歯石は年齢や性別に関係なく、誰にでもできるものですが唾液の量や質によって、できやすさに個人差があるためです。 唾液の量が多いほど、歯垢に沈着するカルシウムやリンが多くなり、歯石ができやすくなります。唾液の質がアルカリ性に近いほど、唾液中に含まれるミネラル成分が多く、沈着しやすくなります。

また、歯並びが悪い人も歯石ができやすいです。 そもそも歯を磨かない、もしくはしっかりと磨けていない人は、当然ながら歯石ができやすいです。毎日の歯磨きについては、研磨剤が多く含まれている歯磨き粉を使用するほど、歯石がつきやすいとされていますが、単純にきれいに磨けていないケースもあります。遺伝的要因は、歯周炎に関しては関与する場合がありますが、歯石の場合はほとんどありません」 それでは、歯石ができやすいかどうかをチェックする方法はまずは、鏡で自分の歯並びを見てみることが大切です。
いわゆる"理想の歯並び"と少しでも違っていれば、確実に歯石はつきやすいでしょう。歯と歯の間や、歯と歯茎との境目が空いていて、黒い三角の隙間(ブラックトライアングル)ができている人は要注意です。 歯科医院では、歯並びを含めて歯茎の状態などをチェックします。  歯石ができやすい人が、何らかの方法で歯石ができにくくする為には多くの場合、ブラッシングの徹底や、矯正治療などによる歯並びの改善、食生活の改善で、歯石はできにくくなります。これとは逆のことをすれば、自然と歯石ができやすいタイプになります。

よくあるのが、抜歯をしてからそのまま放置し、歯並びが悪くなるケースです。食生活については、アルカリ性と酸性の食品をバランスよく取り、糖分の多い食事や飲み物(スポーツ飲料など)を避けましょう。 歯科医院では、歯石を超音波振動で歯石を砕く『超音波スケーラー』や、細いやすりのような道具で歯石をかき出す『手用スケーラー』を使って除去します。歯石除去の頻度は3~4カ月に1度とよくいわれますが、患者さん本人の状態によって千差万別です。 自分自身での歯石除去は、厳密には不可能です。また、歯石が部分的に勝手に欠けることはありますが、自然に取れることは100パーセントありません
歯石ができやすい人が、日頃の口腔(こうくう)ケアで特に注意すべきことは「歯科医院に通い、歯科医師や歯科衛生士の指導をしっかり受けて、それを実践することです。食後は歯を磨き、フロスや歯間ブラシなどの補助器具も併用しましょう。
また、歯磨きには徹底的に時間をかけてください。まともにしっかり磨くと20分以上はかかるものですが、多くの人が、磨く時間が圧倒的に短いです。特に夕食後、就寝前に歯を磨いた後は『食べない、水以外は飲まない』を徹底しましょう。

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